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第一夜
恋人はいらない。
でも、人肌恋しい夜がある。
そんな時、俺はやれるだけの相手を探しに夜の街へと繰り出す。
仕事帰り、いつものクラブへ。
ここは、1晩限りの相手を求める男たちが集う場所。
俺はその店の扉を開けた。
薄暗い店内では、欲望にまみれた者たちが、自分好みの相手を探しながら酒を煽る。
入って早々、俺に興味を示した若者が近づいてきた。
「ねぇ、お兄さん。格好いいね。」
「そうかな。君は可愛いな。」
「格好いい人に言われると照れる。」
そう言いながら、若者はそっと俺の股間を撫でた。
「わるいけど君とはやらない。」
俺はその手を振り払い店の奥へと進んだ。
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