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彼女と出会ったのは、中学二年生に上がって同じクラスになったとき。
彼女と初めて話をしたのは、それから一週間くらいしてからのこと。
何となくその日は憂鬱で、放課後になっても帰る気になれなくて、教室の自分の机に頬杖をついて窓の外をボーッと見ていた僕に、彼女が声をかけてきた。
『柳野くんって、横から見ると童話に出てくる王子様みたいね』
『……前からも見なよ』
それが、僕と彼女が初めて交わした言葉だった。
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