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貴族でもないただの魔女に侍女なんて分不相応かもしれないけれど。
“それに気になる、何で迷惑をかけた私にこんなに親切なのか……!”
そんな考えが頭を過り、ごくりと唾を呑む。
気になる。
エッダはどうしてそんなことを言ってくれるの?
それは本心?
それとも何か打算がある?
“打算があるならそれは何かしら”
純血の人間は魔法が使えない。
それでも魔法なんていう不可思議なものに叶えて欲しいほどの願いがあるの?
気になって気になって仕方ない……!!!
「ねぇっ、エッダはどうしてそんなに優しいの!?」
「優しい、ですか?」
好きに使っていいと言われていた私室に二人で戻った私たち。
部屋の中の物の少なさにギョッとしたエッダは、それでも『少ないので逆に掃除がしやすいですよ』とサクッと終わらせ紅茶を淹れてくれて。
“少し渋りながらも、一緒に飲みたいって言ったらなんだかんだで対面に座って紅茶タイムもしてくれるし”
私の質問に答えようとしてくれているのか、ゆっくりと動く彼女の口に高揚感を覚える。
気になって仕方ない、その答えは――……!
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