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『……ん、』
朝起きて、まず最初に状況確認も兼ねて顔を上げた。
……ふむ、自宅だ。正に我が家。
何故自宅かどうかを確認したかというと、昨夜の記憶が全くないからである。
別に特別酔っ払ったら何かしでかすタイプなワケでもないのだが、それでもやはり念のためと確認したが、特に何も異常があるようにも見えなかった。
『…今日も学校、かぁ……』
と、俺は気怠さを言葉に乗せて呟いた。
少し寝癖がついた頭を掻きむしるように軽く撫でて、それからベッドから身体を起こそうとした。
だが、そこで違和感に気づく。
『ん?』
毛布をどかそうとしたのだが、何か毛布の下にはっきりと何かの輪郭が見える。
それは、人の輪郭だった。
真っ先に考えたのは、現実逃避も含めた妄想。
自身は殺人を犯した後にベッドに入れる趣味なんてないし、かといって兄妹がいるワケでもない。ということは、つまり………
『……マジか。』
俺が毛布をどけると、そこには俺が好意を抱いている、先輩の姿があった。
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