第一章 支配者クロノスの栄光

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「ありがとうゼウス! さすがゼウス! ゼウスは最高だ!」 「ところで…… 女は造らないのか? 皆、股にぶーらぶーらしていて絵面が悪いぞ」 「自分の姿に似せて造ったもので…… 女の形状がよくわからなくて」 「女の体の仕組みなら隅から隅までよく知っておるぞ。指導(レクチャー)してやろうか」 「いや…… 造るのはやめておこうかと。嫌な予感がしまして」 「流石は予め考えるもの。先見の明があるな。お前一人で造るのも手間がかかるだろう。うちの息子にも造らせようかと思うのだが」 「ああ、ヘパイストスですか。彼なら私が造る(ヒト)より凄いものが出来るかも知れませんね」 「いつか、造り方を教えてやってくれ」 「オリュンポスにお見えになるので? 私、兄の手前上オリュンポスにはちょっと……」 「心配はいらん。あいつの工房はレムノス島の地下にあると聞いている」 「ああ、兄が知っていると思うので…… 後は自分で行きます」 「ん? お前の兄達はヘパイストスに何の用があると言うのだ?」 「武器をよく作ってもらってるらしいです。ティターン神族は皆ヘパイストスブランドの武器持ってますよ」 「穏やかではないな」
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