Prologue 天地創生

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 これまでガイアとウラノスの交わりや争い、諍いを見てきたニュクスはすっかり精神を病み、様々なネガティブな感情を生んでいた。それらの概念が神となり、続々と概念となり地上に顕現していたのである。 これらのネガティブな概念の神々はすべて「臭いものには蓋」理論で地下の冥界、もしくはタルタロスの奥深くに閉じ込められた。  この中で因果応報の女神、ネメシスは万物に纏わりつく…… 悪いことをすれば自分に巡り巡り返ってくると言う概念は神であろうと人であろうと逃れることは許されない。  ウラノスの切断された男の象徴(シムボル)であるが…… ティターン十二神やガイアとポントスの子らが子を成している間も飛び続けていた。 飛び続けている間に大地に滴り落ちた血液からは巨人達(ギガンテス)と、復讐の三女神エリニュスの三柱、それぞれアレクト(止まない者)、ティシポネ(殺戮)、メガイラ(嫉妬)と名付けられた者達が生まれた。他にも木の精霊(下級女神、木のニンフ)達が生まれた。ウラノスの男の象徴(シムボル)の中に満ちていたウラノスの血が飛沫を上げて大地に染み巨人や木の精霊達を生み出していく、血が尽きたところで、ウラノスの男の象徴(シムボル)は海の中へとぽちゃんと音を立てて落ちた。 何者かは知らないが、とある海の神は「汚いものを落としやがって」と、舌打ち混じりに言ったとされている。  海の中に落ちたウラノスの男の象徴(シムボル)は海の穏やかな波に揉まれ、泡となった。 そして光り輝く泡の中より見目麗しいと言う言葉で片付けてはいけない程の美しい女神が生まれた。その女神は帆立貝に乗り、西風の神ゼピュロスの吹く風に乗せて、キュテラ島に渡り、更にキュプロス島へと辿り着いた。女神は裸のままキュプロス島を歩き回る、すると、真白き無垢なる翼を持つ美しい少年の形をした者が女神に話しかけてきた。
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