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8月17日
8月17日
今日、塾に行く途中に、一番会いたくないやつあってしまった。
同じクラスのかんた君だ。彼らはいつも、ぼくのことをガリ勉、ガリ勉と呼んでくる。昼休みのときも、いつものサッカーにまぜてくれない。
彼らは、公園でサッカーをしていた。すると、ぼくをみつけたかんた君が、ぼくのほうを指さして、「おい、ガリ勉がいるぞ」といってきた。
ぼくは、彼らが呼んでくるのを無視していると、かんた君に、むりやりに公園の中へと引きずられた。
そして、公園の中の公衆トイレの壁の前に立たされると、かんた君たちがぼくに向かって、思いっきりボールをけってきた。当たるととても痛かったけど、抵抗すると、もっと痛い目にあわされるから、右手だけはケガしないように、かばって、じっとその場に立っていた。
かんた君たちは、ぼくにボールを当てることにあきると、またサッカーを始めた。
この出来事について、塾の先生やお母さんにいってもどうにもならないから、ぼくは家に帰ると、引き出しをあけていつものようにXにうったえた。
どうにかなるわけではないけど、そうすることで心が落ちつくからだ。
かんた君にいじめられたことを伝えると、青色の模様がいっきにたくさんできた。同時に、ぼくをはげます言葉も重なるくらいたくさん言ってきた。
その大きな変化におどろいたけど、Xがぼくの気持ちに同情してくれているようでうれしくなった。でも、Xの変化はそれだけじゃなかった。
聞きまちがいかもしれないけど、Xから、「かんた君たちについてもっと教えて」と聞かれた。今まで、Xが何かを要求してくることはなかった。
ぼくは、答えようか迷ったけど、結局、かんた君の本名や見た目、彼の住んでいるところなど、知っていることをすべて言った。
言い終えたあと、青色の模様はさらに増えていた。
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