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こういう時、どんな風に対応するのが最善なのだろう。
社会人になってからもう八年になるのに、未だに善処出来ない。
そんな自分にも、理不尽な相手にも、無性に苛立った。
『もういいわ。こっちで何とかするから、さっさと連れて来てちょうだい』
本来なら内科からスタッフを寄越すのが道理だろうと、思わず眉間に深い皺を作ってしまったけれど……。
「わかりました。申し訳ありませんが、よろしくお願いします」
平静を装った声音で言葉を紡ぎ、内線を切ってから小さなため息をついた。
「どうでしたか?」
カルテのチェックをしていた山ノ内さんが、僅かに不安を浮かべながら私を見た。
「内科の方で何とかして貰うようにお願いしたから、悪いんだけど内科に付き添って貰える?」
「え?」
「重本主任のお願いなのよ」
苦笑を零した私に、山ノ内さんは呆れたように笑う。
「酒井さんが知ったら、また不満そうにするでしょうね」
「そうだね」
「でも……時々、酒井さんの素直さが羨ましくなります」
冗談めかして笑った山ノ内さんに「私もだよ」と苦笑を返せば、彼女は安堵混じりの笑みを見せてから立ち上がった――。
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