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紫藤
「あ〜紫藤先輩…は昔からああだから気にするなよ?」
「先生たちって?」
「後輩と先輩だよ。あの人、完膚なきまでに打ちのめしてくるけど根は優しいいい人だから」
「めっちゃ怖いし、ナルシストぽくない?」
「それは言っちゃダメなやつ」
「苦手かも…相馬先生はとっつきやすそうでいいよね」
「あ〜…元児童心療内科医だからな」
「担当の子、強姦って?」
「塾の帰りに変質者にやられたらしい…かわいそうにな」
「ちょっと話してみようかな?昨日枕投げられて、全然顔も見れてないし。専攻小児科なんですよ、ぼく。いちばん小児科年齢に近い子だからなんとかしてあげたいです」
「もとよりそのつもりだ。というよりおとだけじゃなく、かおるもこころもゆきも4人ともお前が副担になるからしっかりそれぞれの先生について勉強させてもらえ」
「げ。分かりました」
ルル♪
「紫藤先生だな…はい」
〝ゆきんとこ、来させて?鉄剤打つから〝
「了解。みぃ紫藤先生がお呼びだ。処置室2に行ってこい」
「はい」
未羽は処置室2へと急いだ。扉の前では揉める声がうっすらと聞こえる
「いーやだ」
「こちらとしても嫌です。さっさと済ませてしまいましょう」
ガチャ
「あ、いいところに。未羽。ゆきの手を握ってあげてください。毎日してるのにまだ怖いみたいで困りました。いい加減むかつくので来月にはあなたに任せます」
「え…静注ですか?それ慎重にやらないといけないやつだからやだなぁ」
「どいつもこいつもヤダばかりですか?まったく」
「えーと…ゆき?大丈夫?」
「だいじょばなーいっ」
「興奮しません。またひっくり返りますよ。ほらベッドに寝る」
「う〜…未羽先生手握って」
「うん。頑張れ」
「ゆき?自慰はちゃんとしていますか?」
「ぶっ!なっな〜」
「なんですか?未羽」
「藪から棒に何を言うんですかっ!」
「大事な聞き取りです。健康男子なら自慰はして当たり前ですから」
「う…う、〜っぅ〜…」
「後少し頑張りなさい。で、どうなんです?」
「ちんちんはしてる」
「と言うことはアナルはしていないと?」
「はい…」
しゅんとうなだれるゆきを見て紫藤はため息をついた。
「はあ。終わりです。これより自慰の訓練を行います」
「は?」
「未羽?は?は無い。は?は。自慰の訓練と言われたらお道具カートを持ってくるんです」
廊下の隅へと歩いていきピンクのカートを紫藤は引っ張りよせた
「お道具…カート?」
「佐久間はカートのことを教えてない?指導のし直しがいりますね。そこの赤い緊急時の救急カートと同じようなものですが、ピンクのカートには特殊治療の道具が一式入ってます」
「えと…何が」
「開けてご覧なさい」
中をあけるといちばん上の引き出しには消毒にカテーテル、潤滑剤、浣腸、指サックといたって普通のラインナップが見えた
「えと普通?」
次に中段目を開けて未羽は固まって扉をそーっとしめた
「えーと…かなりいかがわしいものが入ってるようなんですけど」
「ブジーにコックリング、エネマグラは医療具でいかがわしくはありません。いかがわしいものはその下です」
ガラッと音を立て中を見せた
「ローターに各種バイブ、アナルビーズ、アナルプラグ、低周波電流…その他もろもろあります。さて、ゆきにはまだこれらは必要ありませんがこれだけは必要です」
カートの下の空間からローションを取り出しオーバーテーブルに置いた
「さあどうぞ」
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