1.お世話係

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「で?」 「…なので、今日園田からわたしが受け取るので、郡司さんに見ていただいてもいいですか」 「花村はチェックしないの?」 郡司はパソコンから目を離さず、透き通った、高くて可愛らしいおっとりした声で言った。 だけどその声はいつも冷ややかで、トゲトゲしていて胸を抉ってくる。 「ぁ…いや、わたしも見るんですけど…」 「え、何時になるのそれ」 やっとこちらを向いた郡司は、大きなアーモンドアイでゆうりを下から舐め回すように見た。 ゆうりは「えっと…」と言い、黙り込んだ。 普通に考えたら今日中なんて無理な話なのだけど、今日見てもらえないと本当にヤバい。 そもそも、今この10時という時間にゆうりが郡司に頭を下げているのもおかしな話だ。 本来なら園田が言うべきことなのに。 しかしゆうりが今朝出勤した時、園田が顔面蒼白で郡司にインシデントの件で謝っているのを目撃してしまった。 朝イチでミスが発覚し、郡司に責め立てられていたのだ。 これ以上園田にHPは残っていないだろう。 「お昼までには…園田から受け取るので、休憩中にわたしが見ます。その後すぐに郡司さんにお渡しするので…14時くらいには…」 「私、明けなんだけど」 郡司の形のいい眉がピクリと動く。
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