第1章 仕組まれた再会

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※こちらのページでは刺激的な描写がございます。苦手な方は飛ばしてお読みください    武彦は、私と言う弱者を見下し、虐げることに喜びを感じるタイプの人間だった。  父の前では常に好青年の仮面を被り、無害を演じていた。  それは、父の後継者として確固たる地位を築くためだったのだろう。  籍を入れ、大勢の前で父の後継者として紹介された今、武彦が私の前で仮面を被る理由はなくなったのだろう。  その日以来、私は武彦の道具として使われる毎日を過ごすことになる。  父が切望する、子供……それも武彦の頭脳を受け継いだ男の子を産むために、妊娠しやすい体づくりを強制させられた。  食事も体型も、武彦が手配した家政婦によって管理された。  プロポーションは1mm単位で崩れたら、お仕置きと称して夜に獣のしつけのように犯された。  また、武彦のストレスの吐口としても私は利用された。  武彦が望む形で奉仕することを強制される日々。  武彦が手配した衣装を身につけ、彼が手配した道具によって胎内を汚され続けたこともあった。  どんなにこちらが体力を消耗しても、武彦は決して私のことなど考えもしない。  彼にとっては私は彼の全てを叶える道具に過ぎないから。 「私たちは夫婦じゃないの? 夫婦ってもっと愛し合うものじゃないの?」  まだ武彦と分かち合う努力をしようと思えていた時期に、ベッドの上で私にまたがり、通販で手に入れたと言うムチを私に打ってくる武彦に訴えたこともあった。  この時、長い時間声をあげさせらたせいで、すでに声は枯れていた。でも水を飲むことすら、許されなかった。  私の訴えに、武彦は君の悪い笑みを浮かべた。 「ああそうさ。お前は俺の妻だからな」 「ああっ!!」  ムチが、私の体に打たれる。 「だからお前には、俺を満足させる義務があるんだよ!!」 「やめて……!!」 「ほら鳴け! 叫け! もっと俺を満足させてみろよ!」 「やめてください!!」  そうして、武彦は私の体を貪り尽くしてから最後に、粗大ゴミを捨てるようにベッドに転がしてからこう言った。 「こうやって毎晩可愛がってあげてるのに、いつになったらお前は妊娠するんだ? 欠陥品が」  その目に、私の姿は映っていなかった。
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