若者の成長と毒親の裏切り

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のぞのぞはノーシュカを呼び出した。 「ノーナさん!シュカシュカさん!お客が憩いの場でお待ちです」 「なんでしょうかぁ?」 「何でしょうかね?」 ノーシュカは互いに目を見合わせる。 そんなこんなでノーシュカはのぞのぞに連れられて憩いの場へ辿り着く。 「では私はこれで……」 のぞのぞがいそいそと立ち退く。 物陰にはトーマとカマンが見張っている。 ストレイが何かして来ないか。 ノーシュカはまだ子供だから尚更気が抜けない。 「来ましたよぉ?」 「どうかしましたか?」 ノーシュカがストレイに聞く。 「君達だけだよ僕を理解してくれるのは…?」 ストレイがほんの少し涙ぐむ。 「私で良かったらお話聞きますよ?」 とノーシュカ。 ストレイは色々話した。 「………仕事は辛いし家族は喜ぶどころか益々難癖つけて周りと比較するしでやんなっちゃうよ……」 「まあ、それはお辛いですねぇ……」 シュカシュカはこうとしか言葉が浮かばなかったところでノーナがストレイの手を握りだす。 「ノーナはわかるよ、おじさんが一生懸命頑張ってる事。でもでも、なんで誰も認めてくれないんだろうね?」 とこう言った。 「そ、そうですよおじさんは頑張っていますぅ!お母さんももうちょっと認めてくれても良いはずですぅ!」 すぐに言葉が浮かばなかったシュカシュカだがノーナの一言で苦し紛れに言葉を放った。 (中々やりますねぇノーナちゃん) (…?ノーナはただ思った事を言っただけですよシュカシュカ先輩?) シュカシュカがこう気持ち褒めるとノーナはキョトンとしてシュカシュカを見上げる。 「ノーシュカちゃん…ぐすんぐすん…」 「あ、ほら涙を拭いて!とにかくとにかく、シュカシュカ達はストレイさんの味方ですから元気出してくださぁい!」 とシュカシュカはストレイにハンカチを渡した。 ーーーそしてそして夜。 「またも君達には救われたよ、これでまた頑張れる!」 「頑張ってねおじさん、応援してる!」 そして互いに手を振り合いそれぞれの持ち場に戻った。 「あの人はただ癒しが欲しかっただけなんだな……疑って悪い事をした」 「そうですね……あの子達に何か教えられた気がします…」 トーマとのぞのぞはそれぞれの言葉をつぶやく。
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