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ノーナは買い出しに出ていた。
「えーとえーと…じゃがいもに玉ねぎに……」
ノーナは食べ物を見てある誘惑に駆られそうになっていた。
(盗みたい………その場で味見してみたい……)
リンゴはカゴの中に入れていたがそんな誘惑がノーナを襲う。
リンゴを少しずつ自分の口元に寄せていく。
そんな時にシュカシュカの言葉を思い出した。
『良い子になるですぅ!!だからだから泥棒してはいけませんよぉ!!』
ノーナはブンブンと頭を横に振る。
(駄目だ駄目だ食べちゃ、食べるのは帰ってからにしないと……)
なんとか誘惑に勝ったノーナ。
そしてそして買い物を終え外に出ていると「うわあぁん助けてお姉ちゃああぁん!!」と男子の悲鳴が響いてきた。
ノーナに野次馬根性が芽生える。
「いじめの現場かな?ワクワクランラン♪」
とノーナは声のした方に行く。
そうしたら案の定、少年が何人かの不良グループにいじめられているのに遭遇する。
「オラオラオラ!!」
「助けてぇお姉ちゃん!!」
泣きながらいじめられる少年は高校生くらい。
体型は太っていて色白の肌で坊ちゃん刈りだった。
「あぁ可哀想に、でもでも弱いからいじめられるんだよ、いじめられたくないなら強くならなきゃ」
ノーナはそのいじめ現場と少年の泣き顔が面白くて写メを撮った。
「クックック、良いおかずが出来たよでもでも、シュカシュカお姉様には言えやしないよ言えやしないよ」
と呟いた途端、不良の一人が写メの光を感じて怒鳴った。
「おいおい今撮ったやつは誰だよ!」
「ひいっ!」
今の怒声にノーナは思わず飛び跳ねた。
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