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「シュカシュカ先輩の所では飼えないのですか?」
「飼いたいのは山々ですがメルリが犬アレルギーなんですよ」
シュカシュカが苦笑いして答える。
メルリはシュカシュカの妹である。
ーーーそしてそしてスイーツ城。
ノフィンはスイーツ城のリフォームを業者に頼んでしてもらい、今壁などを新しくした所だった。
「フッなんて美しいんだ、僕の美しさを壁が更に引き立ててくれている」
ノフィンは片手にグラスに入ったワインを持ち長い銀髪をかき上げながら悦に浸っていた。
ノフィンは執事長だが生粋のナルシスト。
美しいものが好きと来たもんだ。
「そしてそして美しいメイド達」
ノフィンは舞いながらくるみんと琴奈んに薔薇を差しだす。
「まあ執事長ったら♪」
くる琴ははにかみながらノフィンを見合わせる。
「そしてそして飾り付けの花壇や女神像もまた美しい」
ノフィンは更に花壇や女神像の前でキメる。
「そしてそして幼く可愛いらしい……」
そこでノーシュカが歩いて来たので彼女達で決めようとしたが「少女達」と言いかけていた所何かを見て固まってしまった。
「どうかしましたか執事長?」
シュカシュカがミドゲコ犬を抱き抱えながらポーズを取ったまま固まったノフィンを覗き込む。
ノフィンは咳払いして姿勢を正しシュカシュカに聞く。
「シュカシュカ君その醜い犬はどこで拾って来たんだね?」
ややしかめっ面をしながらノフィンがミドゲコ犬に指差した。
「子供達にいじめられていたのを助けました。飼っても良いでしょうか?」
シュカシュカは無邪気に聞いた。
「駄目駄目絶対駄目!」
ノフィンは全力で否定した。
(まあ執事長の反応はもっともらしいけど…)
とノーナは密かに思った。
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