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「痛てて…」
チイチイ弟が顎を抑える。
「大丈夫お兄ちゃん?」
ノーナがチイチイ弟を気遣う。
「ありがとうお嬢ちゃんは優しいなぁ」
チイチイ弟は穏やかに言った。
「お兄ちゃんはノーナが優しいと思う?」
「おう優しいで、さっきもワイを気遣ってくれたやんか」
チイチイ弟はそう言った。
「そ…そんなえへへ…♪」
ノーナは気恥ずかしくなり目が泳ぐ。
「でもでも、そんなに強いならなんでいじめられてたの?」
とノーナが尋ねる。
「ワイも好きでいじめられたんと違うよ」
チイチイ弟は少しムッとした感じに言った。
「ごめんね聞いちゃいけない事だった?」
「まぁな、ワイはどこ行ってもいじめられるんよ」
チイチイ弟は言った。
「辛いねお兄ちゃん…」
ノーナはチイチイ弟をヨシヨシした。
「ノーナもシャンティ王国にいたんだけど、そこではいつもいじめられてたの…だからだから、どこに行ってもいじめられると思ってたよ…」
とノーナは言った。
「そうやな、ワイとお嬢ちゃんは似たもの同士かも知れん。いじめられっ子はな、どこに行ってもいじめられっ子なんや」
とチイチイ弟は紡ぐ。
「そんな事ないよ、ラノベじゃ元いじめられっ子が勇者になったり、女の子にモテたりするもん!」
ノーナは話をラノベやアニメに持っていく。
「現実を見、現実はそんなに甘くないで」
チイチイ弟はある意味、世の中をよく知っているぞと言った感じに言った。
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