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ノーナは立ち上がる。
『まだそんな元気が「貴女は素敵に出会えなかった…」
過去ノーナがノーナの言葉にピタッと止まる。
『何?』
「私は沢山の素敵に出会えたよ。頼りになる先輩。素敵な歌。素敵な出会い。貴女はただ孤独に死んでいった。でも私は違う」
ノーナは哀れみを向けた目で過去ノーナを見据える。
『うぐぐ…そんな憐れむような目で見るなーーっ!!』
もがく過去ノーナ。そんな過去ノーナをノーナはそっと抱き寄せる。
「辛かったね過去ノーナ。大丈夫だよ今は貴女は一人じゃない。だって私がついてるもの…」
『ノーナ…』
過去ノーナは抵抗をやめる。
その時過去ノーナの姿は女神ノーナの姿に変わる。
純白のドレスに透き通った肌。過去ノーナを綺麗にした感じの女神ノーナは純白の翼を羽ばたかせてノーナに微笑む。
『ノーナ、よくぞ過去の自分に打ち勝ちました。選別に新たな技を授けましょう。「ストーリーオブメイキング」です!』
「ストーリーオブメイキング…?」
『そう、天に翳しストーリーを描いて叫びなさい。そうしたら貴女の描いたストーリーに運命が変えられます。しかしその技には大きな代償が付き纏います』
「大きな代償…?」
女神ノーナは真顔で放ちノーナは戦慄する。
『使うと自分自身の存在が消え、貴女の記憶が人々から奪われてしまいます』
ノーナはゾクッとした。
つまりは自分がこの世に存在しなかった事になってしまうのだ。
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