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そんな時お店の中にメイド服の少女が入ってきた。
ぴょこぴょこ揺れるうさ耳、髪型はナチュラルボブ。
くりくりした瞳にちょっぴりピンク色の頬。
化粧っ気は無いがそれでも充分美少女だった。
「おぉチイチイだ…」
「スイーツ城のママの、相変わらず可愛いなぁ」
「いつ見ても可愛いわねえ♪」
チイチイが歩けば人々から声が漏れる。
そう彼女は浪速の美少女チイチイ。
チイチイは街の中でも評判だった。
「なんの騒ぎなん?」
チイチイがノーナを捕らえた店員の元に歩み寄る。
「チイチイママ聞いてくださいよ!この子が万引きをしてたんです!」
と店員が言う。
「まあ落ち着き、お嬢ちゃんあかんよ物盗んだら」
チイチイはノーナと身長を合わせるようにしゃがんでそうたしなめる。
グルルルル〜ノーナのお腹が鳴る。
チイチイは音で気がついたノーナはお腹を空かしていると。
「この子はお腹空かせとるんよ、ウチが払ってあげるからこの子の事は許したって」
チイチイは店員に金を払う。
「チイチイママが言うなら仕方ないな、お嬢ちゃん。これに免じて盗みは働いちゃ駄目だよ」
と店員は許してあげた。
「お姉さんは誰?」
「ウチはチイチイや、スイーツ城のママなんよ」
「ノーナはノーナ。チイチイお姉さんはどうしてそんなに優しいの?」
「ウチは正義の味方なんよ、やからやから、弱い子は守ってあげんと」
とチイチイ。
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