第5話

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 その日は、バスで移動後ニューデリー近郊のホテルで1泊した。翌朝から鉄道で一気にインドの北部にあるチャンディーガルという街に移動する。私は、初めて観るインドの景色と匂いで興奮気味だったが、乗車時間が長いため途中で疲れてきた。他のみんなも冴えない表情だ。  そんなころ、アニクが言った。 「ヒマラヤ山脈が見えるよ」 「おいどこだ?」 誠司が車窓から顔を突き出した。 「おい、すごいぞ」 同じように外を見ていた昇流も振り返って大声を上げる。私も外の景色を観た。  砂埃の向こうに真っ白な稜線が見える。遠くからだがその峰々が宇宙に向かって突き出るほど高いことが分かった。「うわっ!」と思わず私も感嘆の声をもらす。  と同時に、列車が甲高い軋みを上げた。私たちは前方に身を投げ出されそうになる。私は必死で前の座席の上部を掴んだ。だだっ広い荒野の真ん中で列車は停止した。  アニクとともに運転席まで様子を見に行った先生が、戻ってきて言った。 「検閲があるそうです」  検閲って何? .

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