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本乃社長のばーすでぃ当日♪
本乃社長はソワソワしていた。なぜなら十月一日は誕生日だから。いつもだったら、ちょっと前とか直前とかに伊織先生のスタジオメンバーがバースディパーティを開いてくれる。とうとう当日。今日はあるのだろうか? 本乃社長は、奥さんと並んでテレビを見ながらソワソワしていた。
「そう言えば」
奥さんが突然思い出したように、テレビのチャンネルを変える。
「伊織先生が0時になったらこのチャンネルに変えてって言ってたのよ。あなたが仕事行っている間に電話で」
「ほう」
もう期待でワクワクだ。あのスタジオメンバーはサプライズ大好きだ。きっと何かを企んでいる。
本乃社長はテレビに視線を送ると画面に花火が打ち上がる。
『HAPPY BIRTHDAY本乃社長』
そんな文字の花火。
「本乃社長見えてる!?」
瑠璃くんの声だ。
「今回ちょっと規模デカ過ぎて、テレビ中継になっちゃいました! バースディパーティは明日やるけど、みんなで用意した誕プレ見て! この花火全部本乃社長への誕プレだから!」
皆が次々と本乃社長おめでとう! と叫んでくれる。
「本乃社長見てるか!? たまには奥さんと一緒に誕プレもらうのも良かろう!」
戦友伊織先生の声だ。
「うむ。良き」
つい気取ってしまう。
「今夜はいい夢見られそうだよ」
「ところで今は女体化しているのか? 女体化していてくれたなら私も嬉しいんだがな!」
「内緒だ」
とても女好きの伊織先生に女体化していないなど言えない。
「まぁ明日のパーティはちゃんと女体化していくよ」
「よしきた! ドレスを用意したからちゃんと着てくれよ!」
この戦友はいつまでも友達のような顔をしている。またそれがよい。
「いい人たちね」
奥さんの言葉に本乃社長はうんと頷いた。
「それ以上に変な奴らだけどな」
HAPPY BIRTHDAY♪
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