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まずはフィリップ殿下と婚約しない。グレアムと姉弟にならない。この2つは最低限のラインだ。
私が覚えているのは、フィリップ殿下と婚約したのは8歳の時で、確か子どもたちが集められたお茶会で王妃様に気に入られてしまったからだったような気がする。
それでオーウェン侯爵家の後継がいなくなるからと遠縁のグレアムを養子にしたのだから、一番いいのは、8歳までに侯爵家に婿入りしてくれる婚約者を見つけるというのがベストだろう。
「お嬢様、そろそろお着替えをして朝食になさりませんか。」
「そうね。そうするわ。」
まずは食事をしてから対策を考えることにした。何しろ処刑前、まともなご飯が食べられなかったから気持ち的にはすごく空腹なのだ。
それにしても淡い金髪に碧の瞳だから似合わないわけじゃないんだけど、さすがに心が18歳では恥ずかしいくらいのピンク色のふりふりワンピースに同色のリボンはちょっと抵抗がある。でもまぁ今見た目は6歳だもの大丈夫よね。と無理矢理自分を納得させた。
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