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恋愛アレルギー
恋愛アレルギーという言葉をご存知だろうか。
恋人よ〜君は〜旅立つ〜🎶
僕はまさに旅立つ(彼方の世へ)
そんな恋愛弱者のサブストーリー。
丸寺 彼方 15歳
顔イケメンとフツーの間、性格まあまあ
学業中の上、スポーツ同じく中の上
まぁ何かをやらせれば一通りできる、と友人の談。付け加えれば、秀でた何かがある訳では無いゲームだったら村長Aのような。
村人ではなく村長だったのが友人のフォローのつもりだったのだろうか。
さてさて、そんな普通の中学生、どこにでもいる中学生。
1つ、特異な体質を持っているならどうだろうか。
決して人には言えない稀有な体質。
「ねぇねぇ、彼方って好きな子いるの。」
「…いないよ」
「何だ、いないのか」
友人の日元 古布に聞かれたが、そういう質問ってだいたいが、居ても居なくても、居ない、と答えるものだろう。
「……」
古布がじっと見つめてくる。
なんだ、イキナリ黙って。もしかしてアレか。
「…古布はどうなんだよ」
「よっくぞ聞いてくれましたー!!」
だいたい分かるよ…
「オレはね〜、居るんだなあ、これが」
古布は腕を組んで、うんうんと頷きながら言った。
「聞きたい?聞きたいよね?!」
「聞かなくていい」
僕は即答。
「次古文の授業だから準備しなきゃな」
「んだよ〜!ノリ悪いなあ〜。」
僕はノリで生きる人種とは違う。
「…知りたいだろ」
「何回言えば気が済…」
「知りたいだろ…オッチーのメアド」
僕は固まる。
古布はニヤニヤとした表情を浮べてる。
オッチー、荻原千春。
僕が秘かに気にしている女子。
「…いや、いい」
どうしたってそんな関係性は有り得ない。そう、特異体質でありえないのだ。
「ちぇー、面白くないでやんの」
古布はそう言って自分の机に戻った。
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