265人が本棚に入れています
本棚に追加
翔は唐澤の前に移動して、不満そうに目を細めて唐澤を見つめる。
「それだったら、別に俺じゃなくてもいいでしょう?
仁や優斗だっているし、俺的にはまだ暇でいたいんですけど」
「いや、お前じゃなきゃダメだ」
「何で?」
唐澤は翔が放り投げたファイルを手に取り、それをジッと見ている。
「翔、お前にやってもらいたい。
理由か? 理由は簡単、お前が恋愛体質の人間じゃないから。
ほぼほぼの男連中だったら、こんな綺麗で可愛い子とずっと一緒にいれば、そういう感情が湧いてもしょうがない。
ま、恋愛関係になっても別にいいんだけど、その後がどれだけ面倒くさいか、翔だって分かってるだろ?」
唐澤は遠くにいる他のメンバーを見て、肩をすくめる。
最初のコメントを投稿しよう!