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青い話
ああ、その前に肝心な青い水の話をしましょうか。
世界には不思議なことが多すぎて、中には目には見えない不思議なことも少なからず存在します。目に見えない、それはその通り「透明な」という意味です。
朝起きたら窓に知らない花が置かれていた。その花は決まって枯れることがない。
昼のある時間にだけ現れる扉がある。その扉にノックをしても何も起こらない。
夜に鈴を鳴らすと別の鈴の音が返事をする時がある。その鈴に返事を返すと持っていた腕ごと何かに奪われる。
ほら、どこかで誰かが話していてもおかしくない。
それらの犯人は決して姿を見せることがありません。恥ずかしがりやなのでしょう。特に人の前には現れません。本当に恥ずかしがりやなのでしょうか。
いいえ、彼らはもともと見えないのです。
青い水を作る犯人もそうです。彼らは見えません。透明な姿をしているのです。
まるで水のように。
見えないものですから、あなたが彼らを忘れてしまえばいないものと同じこと。ふ、と消えてしまうのです。
彼らは自分が見えなくてもいいと思っているのです。見てもらいたいのではなく、彼らがやりたいからやる。其所に居たいから居る。そういう気質なのです。
さあ、思い出しましょう。
青い水を作る妖精の話を。
あなたが知らなければ彼らは世界から完全に姿を消してしまうでしょう。彼らはいいかもしれません。ですが青い宝石キャンディを求める人はたくさんいるのです。
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