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 *これから先性的な表現を含みます。苦手な方は注意してください。 「うそだろ? お前飲んだの?」 『美味い。美味いぞ。やはりお前には精気が満ちておる。それに信心深いのが良い。司の番になれ。……ふふふ。これは我が言うまでもなかったかのぉ』  ぶわぁあっと風が吹くと司の背後にふさふさとした茶色の尻尾が現れた。揺れるたびに尻尾の数が増えていく。 「わぁ……尻尾……だ」  俺って語力が少ない。見たまんまの言葉しか出てこないや。もぉなんかびっくりしすぎて変に冷静になってしまった。 「貴方は司の中にいるの? こんこん様でしょ?」 『そうだ。司は我らの依り代だ。お前の願いを叶えるためにこの身体を使ったのだ』 「俺の……」  ひゅっと喉の奥が鳴った。俺のために司は身体を乗っ取られたのか? なんとなく理解した。おかしいと思ってたんだ。急に台風はなくなるわ。司はいなくなるわで。訳の分からない不安だけが残っていたから。 『まだ足りぬのだ。まだだ。司を助けたいならもっと精気をわけてくれまいかのぉ』 「助けたいっ! 司を元に戻してくれ」 「……はる……だめだ……無茶は……『本当は欲しいのだ。どうする?』」 「大丈夫だよ。ちょっと怖いけど。俺は司の事嫌いじゃないよ。す……好きかも」 『うむうむ。愛いやつじゃのぉ。どれ、変わってやろう』 「はるか……無理してないか? いいのか? 本当に」 「司? 大丈夫なのか? 俺、司にさわられても嫌じゃないよ」 「はるか。ありがとう。はるか。好きだ、好きなんだ」  ヤバいっ。そんな風に切羽詰まって言わないでくれ。胸がきゅんってなっちまう。 「もぉ。いいよ。司だから良いんだ。ほら、シてくれよ」  
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