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そんな事も知らず桜庭ラモン様はわたしにそんなことを言ったのです。目の前には彼が手を握るとある映像が浮かび上がって来ました。
それはどこかのホテルのフロントでした。可愛いらしい女性がラモン様を見て手を振ってらっしゃいます。
そして二人はそのままホテルのエレベーターに乗り込んである部屋に消えました。これはいったいどういう事かしら?わたしがラモン様の言うことが信じれるとでも思われたのでしょうか。
翌日即刻お断りをしたのも無理はないはずです。
次の相手は風早たつみ様。
彼は日本でも人気のホテル、<キャッスルリゾート>のオーナーの息子で、彼とはそのキャッスルリゾート横浜のホテルでお見合いをしました。
展望レストランでのディナーはどの料理も素晴らしかったです。そして彼がわたしのそばに来られて耳元にささかれました。
今夜部屋を取ってあるんだ。一度うちのホテルに泊まってみないかって…わたしはもちろんひとりで泊まると思いましたから、そのお話をお受けしました。
だがそうではありませんでした。彼はいきなりスペアキーを使って部屋に入って来ると、わたしに迫って来たんです。
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