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あやかし学を学ぶには条件がある。その一つが、強いこと。あやかしから身を守れるだけの最低限の体力が必要とされる。特にあやかしが多く生息する土地は危険が伴う。非力な者が向かえば、その命の灯火はすぐに消えるだろう。
「香栗。君の体力測定の結果、判定は基準を下回り、最低。そうだろう?」
「はい……」
「生徒の中でも最弱な君を、あやかし学に迎え入れるわけにはいかない。あやかし学の教授である私に相談しても、結果は変わらないさ」
「……」
「とにかく、私は他の学問を勧めるよ。他にも君の能力を活かせる場所はあるはずだ」
「でも、わたしは」
諦めきれない。そう目で訴えてくる香栗。そんな彼女に、我瑠楽は課題を提示した。
「どうしても、と言うのなら。近年、問題となっている【キノスアラシ】の凶暴化について、成果を上げなさい」
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