3人が本棚に入れています
本棚に追加
香栗は桜寿に一礼すると、目を見て話した。
「それでも。ありがとう」
微笑む香栗を見て、桜寿が赤面する。言葉に詰まっていると、威凪刃が香栗に続けて話す。
「そうだぞ。香栗様が礼を言っているんだ。素直に受け取るといい。貴様の力は、それなりに役だったはずだ」
「あなたは一体、どの立場から物を言っているんでしょうね」
またケンカが始まりそうだ。香栗は「まあまあ」となだめる。
「それはそうと、香栗さん。あなたの、あやかし学への進学を祝って、宴会のようなものをしようと考えているのですが、その……ご参加してくださる?」
「え。桜寿さんが、考えてくれたの?」
「ええ、もちろん」
最初のコメントを投稿しよう!