プロローグ

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ええと、私の個人的な事情は右隣30センチ向こうにおいといて。 そういうわけで私たち新手川2丁目住民6人が異世界におります。 その6人とは、まず私こと森亜麻音19歳、大学1年生で毎日が楽しくてしょうがないリア充です! 彼氏がいなくたってリア充にはなれるのだよ、性癖と推し活で日々が潤っていれば。 そう、私め何を隠そうオタクでございます。 同人誌を作って売るくらいのオタク、しかも腐女子と呼ばれる人種でございますともさ。 異世界に召喚された日だって、夏のコミケ用の原稿が完成したばかりで・・・横に置いといたはずの個人事情がにじり寄ってきたのでちょっと捨ててきます。 お待たせしました、ではでは私についてはおいおいわかっていただけばいいので、改めまして2人目の紹介を・・・ 「おい、亜麻音。宿題やったか、宿題」 憩いのダイニングの場に無粋な発言を挟んできたこやつですよ。 利根英也こと英にいでございます。 「待って、おかしいって。なんで英にいがやっている宿題の一部を私もやらないといけないのよ」 「おまえが魔法を使えるようになりたいって言ったからだろ」 「言ったさ!でも、私は実践で覚えるタイプなのよ。本を丸暗記とか無理!」 無理に決まっているけど、英にいにとっては無理じゃないからこんなこと言ってくるのよね。 やだやだ、この秀才くんは。
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