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「『勝てば官軍、負ければ賊軍』と『立てばシャクヤク、座ればボタン、歩く姿はユリの花』が混じってんだろ。なんで勝者がユリの花になってんだ・・・こんなのが大学に合格しているなんて・・・っ」
そこを嘆くんじゃない。
入試問題には出てこなかったんだから、そりゃ合格もするさっ!
しかも勝った女性を美女だとたとえているんなら、気持ちのいいたとえじゃないのよ。
それを混ぜるな危険みたいに言うのはどうかと思う。
呆れた英にいが正しい意味をジリオンさんに教えておりました。
「それはそれは・・・。自分の世界の言葉すら正確に記憶することができないのですね。何という気の毒な生き物なのでしょう」
私が間違っていたことまで教えとる!
英にいの呆れ果てた視線とジリオンさんの哀れみの視線、どっちも腹がたつわー。
人間ってのは悪意がなくてもつい間違っちゃうもんなのよっ。
AIじゃない証拠だいっ。
いろいろ言いたいことはあるものの、それをぐっと飲み込む私偉い!
本日の夕食は特に勝利の宴ということはなくいつもと変わりなメニューとなっております。
さすがに自国の将軍が決闘で敗れたのに陛下御自らそれを祝っちゃだめでしょうしね。
いや、祝おうとしたのよ、この陛下。
「おまえが勝ったのだ。それを褒め称えるためにも」とかぬかしてましたが、それを言うなら魔王陛下の忠臣で魔王国防衛の要である将軍は負けてるのよ。
どうかいつも通りにと私と英にいが止めて、ジリオンさんもどうにか説得に手を貸してくれたのです。
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