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食事の席で、陛下に尋ねられました。
「そなた、決闘に勝利したら将軍に要望を出すと言っていたが?」
そうなのです、こちらは2つの要望を叶えていただきますと決闘前に口にしております。
ぜひともやっていただきたい。
「将軍閣下の回復を待ってお願いすることになると思います」
「あれだけ頑丈なのです。もしかするともう復調しているかもしれませんね」
窒息&圧死しかけてもう回復してるのか、あの牛は。
なんてでたらめな肉体をしているの。
そんな話をしているところにようやくパルマさん到着。
夕食の席に遅れたことを謝罪しておりますが、それはパルマさんのせいではないのよ。
将軍が決闘で敗れて運ばれて行ったんだから、軍全体がさぞかし動揺したことでしょう。
副将軍であるパルマさんが収拾にあたるのは当然のことだもの。
むしろ本日一番苦労したのはパルマさんだったかもしれない。
「パルマさん、お疲れ様。軍の方は大丈夫?」
「うむ。先ほど将軍が戻ってこられて、お元気な姿を見せられたので、皆落ち着くことができた」
やっぱりもう復活してる!
せめて今日くらいは寝込んどけば、ちょっとは可愛げがあるってのに!
「ただ、アマネに敗北したことは事実なので、軍内部でも将軍がこのまま軍を去るのではないかと案ずる声が多数出ている。それと、異世界人に遅れをとるくらいなので、将軍は全盛期より衰えてきているのではと不信感をもつ者も現れているのが現状だ」
「あ、そいつらは勘違いしているんで全員ぶちのめしていいと思うし、何なら私がきゅっと締め上げる」
別にあの牛将軍の力が衰えてきているから私に負けたのではないのよ。
私の戦い方がトリッキーで、かつ牛将軍の性癖に刺さるのを利用してのことだもの。
きっともう一度戦ったら勝てない。
奇襲みたいなもんでしたからね。
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