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Mは反射的に ?!
Sの頬を叩いてしまった。
Sは …
そんなMに見入ったまま、
呆然、として …
でも、哀しそうな眼をしている。
それは迷子の子供、みたい、に …
… ッ!!
『 ねぇ …
どうしたの?… 』
… シュん
「・・・・」
Mは、Sの想いが分からないから、
された事、だけに憤りを感じてた …
こんな …
いきなり乱暴に、
唇をブツケラレて … も、
… なにも感じない …
…!
「 … だって 」
それにMは …
自分が意外にも「 強い 」事にも?
驚く …
自分、じゃないみたいに?
振りきった掌を見てしまっても、
元には?戻せない …
だからこんなに?
って …
こんなにハッキリとした態度 を?
とってる自分が他人みたいに感じた。
Mはそうだから、カラダが強張る …
―
ナンデ ワタシ …
… Sを叩くなんて …
… そんなつもり? も
なかったのに …
―
自分でした事 に?
驚いたのはSも一緒だった …
でもそんな …
ここ は … 駅の近くだから …
電車に乗る人や帰宅する人で?
ザワザワ と … にぎやかな …
忙しく動いてる人たちばかりなのに …
そぉ~んな、ここで?
動かなくなったふたり …
大きな身体のSと、
背の高いMは、
ただそこに立っているだけでも、
やはり … 目立つ。
… 何も知らない人たちばかりでも、
なかには振り返る人もいて …
だからそれも、目に、耳に、入り …
気にしたのか …
… がくっ
「 フッ … 」
脱力した …
SのカラダはMの方を向いたまま、
それでも力なく作り笑いをした。
Mは、まだ、動けない。
… ぼそっ
「 … ゴメン 」
Sは、ゆっくりと、
そんなMに手を差し出す …
… 静
「 大丈夫だから な
電車で 帰ろう … 」
そのままMの背中を優しく押す …
…?
「・・・・」
… だって唇 … 苦ぃ …
Mは黙ったまま …
でも … 背中を押されたから …
再び、Sと駅に向かい …
「・・・・」
「・・・・」
駅のホームに着いても、まだ二人は
黙ったまま並んでた …
… ぼそっ
「 … なぁゴメン
おまえだけ先に
乗れ … 俺は
次の電車にするから … 」
…ヒューーーーン
… やっとホームに電車が入ってきた。
二人とも、
乗る電車は同じだったけど …
Sはもう少し、
気持ちを落ちつかせたいのか、
そこに残りたがった。
…無
「・・・・」
Mはそれには素直に従った。
それくらいなら分かるから?
-
… そうだね
このまま、
残らない方が善いと思ったから …
-
そのタイミングで背中をおされたまま、
電車に一人乗り込んだMは振り向かず
に …
Sに背中を向けたままにした。
-
… 私なにも …
…「 じゃぁ! ね … 」…
の 声 すら も? …
出せない な …
-
いまできる事が …
もうMにはなかった …
Mは、
本社へ入った時には、あんなに?
あのひとと、Sを、比べて?たのに …
それくらいSとは、
分かり合えると思っていたのに …
なのに?
でも …
こうして実際にこんなSを前に
したら? …
Mには分からなかった …
そのSのこんな勢い?には …
理解できず に …
その思いに追いつけなくて?
Sにされるまま、に、なるだけだし …
だから …
分からないままだけど …
Mにはそれ解ってあげる?
その術?なにもないから …
目線すらもう合わせられなくて …
なにも…できない …
―
… 私は そんなに
弱くないから
大丈夫だよ …
―
Mはこんなに、急に変わる、
Sが分からないままでも、
「・・・・」
「・・・・」
自分に?Sに?
心の中に …
言い聞かせて?みる …
だからそんなMからは、
こんな事までしても?
何も云ってもらえなかった、
Sは、あのひとから任されてる、
関西に、独りで、戻る。
でも …
今は静かにおとなしく?
なったけど?
こんなSはもう …
自分のジレンマに?気づいたから?
歯止めが … かからない …
-
… でも ほんとは俺 さ …
このまま …
… 無理やりに?
…? でも ?…
それくらい? たぶん本気で …
いまだって … こい つ …
連れていきた い? ん …
だよな …
-
… ゴク ㇼ
「・・・・」
Sは唇を動かさなくても
のどぼとけが、動いた …
Mからはそう見えてる?様に …
一人ホームに残ってるから …
だから …
いまはMから離れ …
この時のSは、Mの背中 … を …
見送ったけど …
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