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関東に戻ったのなら …
こんどは、Sと離れてしまったM、
そのSは、いつもMの傍に居て、
同期だから気どらずに?
仲間意識も?あってだから、
そんな触れ合いも多かったし、
Mの事、なんでも?
誰よりも分かってくれてたから?
こんなMにも判り易く、
ふたりは会話も多かったけれど …
このひとは、あまりにも、
自分の考えを?
何も?Mに分かるように
告げない?ままで …
だから今朝も …
…ギㇿ
「 おまえはそこに居ろ … 」
…ツン
「 … 俺のあとに挨拶をしておけ 」
…ジロㇼ
「 明日からの事はあとで伝える … 」
「・・・・」
… なんでよ …
などとマッタク!
1mmも笑みなどこぼれる事もなく …
口はあまり開かずに必要最小限で!
無表情で? なんなら冷めた目で!
だけを?動かし! …
だから、Mにとっては悪魔で!
それくらいの恐い上司以外の!
何者でもなく!
そんな態度?
このひとはそれで?
このMが、理解できると?
本当に思っているのだろうか …
それほど?
Mはもの分りも良くいないし、
だからゼンゼン!
分っていなくても?
そんなに悪が強すぎな?
恐い上司には?
何も言えないままで …
だからここでも、
そのひとのそんな短い!
云いつけ通りに!
なんとか合わせているだけで …
だからきっと
ちゃんとできていないだろうけれど…
それでも …
Mの初日の朝礼は終わった。
staff達は、
ここでの仕事を理解しているから、
Mが指示を出さなくても、
各々が、すぐに仕事を始めて …
… スゥ-----
… パタパタパタ
… パタパタパタ
…ササササ
… タンタン!
… カチャ!!
… カタカタカタ
… じぃ~
「・・・・」
それを確認したそのひとは、
上のfloorの自分のdeskに戻る。
… タン!
… ギラっ
「 おい、
分かったな … 」
このひとはまた短くMに謂い放つ …
だからMは分からないけれど!
… ピくっ!
… ペコㇼ
「 はい、今日から、
仕事を覚える事に
なりますが、
宜しく御願い致します 」
Mは少し嫌味を加え、挨拶をした。
… スタスタスタ
… カツカツカツ
それほど!
本社に来てから知った!
自分の仕事に不安があるけど!
接客の仕事をしていたMは、
ここを離れる人には?すんなりと …
自分のdeskに戻る為に動き出した
そのひとの後に続き、
皆から離れると、会場から出る
そのひとの背中に向けて、
着任後初めてちゃんと
ゆっくりと30度に頭を下げた。
… ペコリ
「・・・・」
… ツン
「 あぁ … 」
それを感じたそのひとは?
顎を上げ、目を細める。
けれどだからといって?
ふり向く事もなく、
Mには背中を向けたままで、
自分の進む方へだけ向いていて…
自分がMを動かしここへ入れたのに?
最後まで、
優しさを見せる事もなく …
だからMも、
必要以外の事はしないで、
スグにそのひとから離れ …
―
… やっぱり?
Sのことで?
気分を害したまま?
不機嫌なの? …
―
そのひとを見送った、後は、
Mは、独り …
自分のdeskに向かおうと?
ふり向いたMの眼には …
…カタカタカタ
…カチャカチャカチャ
… パサっ
カタン … トントン!
… キョトン
「 … ぁ の … 」
皆は忙しそうで …
だからMのそんな声は、
皆とは離れているし、聴こえない程で …
もうそれぞれが
Mとは違い困らずに!
勝手に?動いていて?
それはそうで …
ここは仕事場で、
皆は仕事をし始めているからで、
だから、其々に動き出し …
だから …
これ …
Mが居ても居なくても
誰も困らない様で …
… ぽつん
「・・・・」
Mは … そう なる …
だから、
お飾りな?無意味なM?で …
こんなに何もかも?
そのひとにお膳立てをしてもらい?
ここにただ
おいておかれると?
―
… ここで私 …
なにをするの? …
―
結局何も分かっていなくても!
誰にも訊けなかったし!
だからMは、ここに、
なじめる気がしない …
―
… でしょ? ぁ~あ …
こんな形でstep upしても、
嬉しくない …
―
それでも …
そんなMはトボトボと、
皆の方へ戻るために歩き出しても、
首を傾げる …
―
え?… なんなの? これ …
… だってもう見送った …
はずなのに? …
―
そう …
だからその人は居なくなって
暫く経ったのに?
でもまだ? そこに?
ムスクの匂いが残っているのに
Mは気がついて …
「 ふぅ …
まだ … 匂ぃ …
残ってㇽ … 」
… トボトボ
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