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幻月
(ある詩人Hに捧げた詩)
やさしい霧雨降る晩は
染井吉野がうら悲しい
ひとひら ひとひら
舞う はなびらに
霧雨 雫 何思う
月は靄の中の月がいい
どんな形でもいい
そこにいてくれればいい
今日散る桜が少しでも
悲しむことのないように
ルイジ・コラーニ
君の流線形は
君の宇宙で打ち上げられて
この世界で花開いて
僕の宇宙に入ってきた
だから
君の流線形は
多くの宇宙に届いたはずだ
例えばシャトルが
君のデザインでなくても
君の流線形が美しく
この宇宙に
最もふさわしい事は変わらない
君の流線形なら
どんな形でもいい
そこにいてくれればいい
今日散る桜が少しでも
悲しむことないのように
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