予言

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予言

 その夜、胸に抱いた不安や恐怖は、日々の生活のなかに忘れ去られていった。けれど、予言の期限は、思いのほか短かった。  蒼子が21歳になって二週目に、長年闘病していた母が亡くなった。  それに遅れることちょうど二十年、父が突然死した。  受け入れがたいと予想した未来は、想定を超えてつらく厳しく、支えを無くした人生は、予想を超えて苦しく。
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