推しのコスプレイヤー様が隣の席だった件。

1/1
2人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ

推しのコスプレイヤー様が隣の席だった件。

「ねぇ、ほむらさん。この人俺なんだけど。」 ふぇっっ!??  私は、日々の癒しに大大大好きなコスプレイヤー様を拝んでいる高校1年生-齋藤ほむら。  そんな私が最近ハマっているコスプレイヤー様は“杉宮蓮”という、総フォロワー10万人の大人気コスプレイヤーだ。 その人はなんといっても、どの角度から見てもため息がこぼれるほど麗しい肉体美と2次元から飛び出してきたかのような完璧なビジュアルを兼ね備えている。 初めてコスプレ投稿を見た時は一瞬、昇天しそうになった。  ただ、杉宮さんは声出しをしておらず年齢や身長などの個人情報も公開されていない。  そのため、謎多きコスプレイヤー様である。  「でも、杉宮さんってこの顔つきと体格からして高校生でもおかしくはないよね…。」  そんなことを小声で呟いていた時…  「ねぇ、ほむらさん。」  「あわわっ!(スマホを落としそうになる)」  「っと。(ほむらにスマホ画面を見せ…) この人、俺なんだけど。」  「ふぇっっ!??」  隣の席の三浦くんと会話を交わしたのは、数回程度だ。  そもそもはっきりと顔を見て話したこともなかった。 なのに、いきなり私の推しのコスプレイヤー様-“杉宮蓮”が自分だと言っている!?  理解が追いつかなすぎるよ…。  「え?三浦くん何を言って…」  「だからね、(前髪をかきあげ、マスクを外し…)」  「杉宮さん…なんでここに…。」  「ね。言ったでしょ?」  私の推しのコスプレイヤー様は、まさかの隣の席の三浦くんでした。
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!