一言 短歌集

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令和六年(2024)七月 散り逝きし芍薬の花なぞらえて君やほほ笑む君艶やかに ありふれた夏菊の花愛でたならなびくものをば君はつれなく 渓流の傍のさつきや花無くも煌めく葉の如君の顔 弾けるが如く咲く花ひまわりよ君の笑顔も弾けんばかりに 令和六年(2024)八月 あどけない河原撫子花ことば君の耳元そうっとささやく チューリップ咲きし季節は過ぎれども溢れる笑顔花盛りの君 はにかんだ雪割草は月の影君の姿を吾はただ待ちて 春に咲く片栗の花初恋の忘れられなく吾のみ留まる 君が香を辿りて着くは百合の前花びら地にありなお香るかな 令和六年(2024)九月 あの菖蒲飛行機雲の空の下いつかまた見ん君と歩みて 甘き香に誘われ辿り君の元忘れられぬは笹百合の花 いずれかに白根葵は咲いたのか君と愛したあの白根葵よ 愛すればまだ見ぬ椿に事寄せて飾らぬ君の髪梳く吾の手
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