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少し驚いて固まるさくらに、
「ここにいて…」
と、少し甘えた声で大和がさくらに強請る。
他の女の子に対していつもしている甘えた声を、さくらに向けてきた事に、さくらは胸が少し苦しくなった。
火照る顔を見られたくなくて、うつむくさくらに、
「…可愛い。ギュってしたい…」
そう言って、優しく抱き寄せる大和に、さくらは声も出ず、ただ固まっていた。
さくらを抱き締めながら、頭を優しく撫でる大和。
しばらくして、
「…しよっか」
と、優しく甘い声をかけてきた大和をさくらは拒めなかった。
さくらは、経験がなかった。
さくらは、思わず、
「大和なら…初めてが大和なら…」
そう思ってしまっていた。
そして、
「大和が覚えていませんように…」
さくらはそう願いながら、大和に体を委ねていた。
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