翌朝

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翌朝

 『電話が来るってことは、覚えてるって事だよね…』  さくらは、朝大和の部屋のベッドを抜け出して、自分の部屋に戻っていた。  戻る道中、そして今も、大和から何回も着信もメールも着ていた。  ローテーブルに携帯電話を置き、消音にしたその携帯電話を見つめていた。  『覚えてるって言うべき…?いやいや、大和にとっては間違いだから、謝られるかも…。…嫌だな、それは…』  頭の中で大和の行動を想像する。 『ほっといて、その話題には触れないようにしよう。みんなにも話さないだろうし』  こんなハプニング、バレたら大和が責められるし気まずいのは困る。  大和に、 『昨日のことは、忘れて。皆にも内緒で』 そうメールを送って、さくらは携帯電話の電源を落とした。
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