この俺様がネコなんてありえない!!

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男は上から退いたかと思えば向きを変えてまた俺様に乗り、鉄筋を置いて俺様のベルトをカチャカチャと外し始めた。本気でそんな物入れるつもりなのか!?俺様は男の背中を叩いてもビクともしないし、転がってる石とか汚くて触りたくない。 ジッとチャックの下ろされる音がして、俺は男の背の服を掴む。男はチラと俺様を見て驚いた顔をしていて呆れたように溜息をつき上から退いて手を引いて起こされた。 「明日の22時。駅前のレストランに来い。絶対だぞ?来なかったら次は鉄筋なんて生易しい物じゃ済まさねぇ」 男は俺様の髪を掴んで目を合わせてきて、そう言い放ち歩き去ってしまった。頬を伝う物の感覚に泣いている事に気付き、服を正して路地裏から表通りに出れば人混みに消えて男の行方が分からなくなっていた。 あいつ絶対許さねぇ!!!自宅である豪邸に帰ってから自棄酒をし、止める使用人を殴り気分が最悪になったので早々に風呂に入って寝為にベッドの布団に入る。次の日に行くつもりもなく、イライラがどんどん募ってゆく。 「あいつ…レストランに居るんだよな…?」 良い事を思いつき楽しみになり早々に眠りについた。俺様にあんな事した仕返しをしてやるんだ…楽しみにしてやがれ!
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