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幼い頃見た宇宙の図鑑、それは僕の人生の最初で最後の分岐点だったと思う。本の中に広がる無限の空間、人類が到達できない神秘の境地、そのロマンに魅入られた僕は宇宙飛行士になることを夢見た5歳の時から今日の今日まで気の遠くなるような努力をし続けている。
小学校に入学してからも僕は友人を作ろうとせず同級生たちが漫画やゲームの話で盛り上がっていても気にも留めず宇宙飛行士になるための勉強をしていた。中学校に進学すると同級生たちは恋や部活など各々の青春を謳歌しているようだったが僕はそんなことで一喜一憂できる奴の気が知れなかった。
そんな気が知れない奴らだから僕のことも宇宙の魅力も理解できるはずもなく僕は「宇宙オタク」だの「ボッチ宇宙人」だの低俗な奴の考える低俗なあだ名で呼ばれ馬鹿にされ蔑んだ目で見られる学校生活を送った。
だけど、僕は周りからの嘲笑は宇宙飛行士になるために乗り越えなければならない壁だ、いつか宇宙飛行士になって月に行ってお前らを見下ろしてやる、そしてお前たちの小ささを分からせてやると自分を鼓舞して努力を続けた。
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