迷探偵しゃーろっく ほーむれす 車錠家次 パート3

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パープルの美術館襲撃も無事阻止できた。 依頼者の佐々木さんから、たんまりと報酬も 頂いたし少しは俺たちの生活も安泰した。 当初は坂本さんに色々と文句を言っていた 警察のお偉方もパープルの一件が何事もなく 終わったので手のひらを返したように 静かになったらしい。 坂本さんにもお礼を言われた。 今、この探偵事務所があるのも坂本さんの おかげ、困った時はお互い様という事で 今回はしゃーろっく探偵事務所も坂本刑事も WinWinで何よりだった。 幸い、この事務所にも小さな仕事だが 絶えず舞い込んでくる。少し余裕が出来たので 先日、俺と和都さん用のフカフカの布団を購入したが、どうも寝心地が良くない。 事務所の隣の和室に ダンボールの箱を並べ、その上にまた段ボールを 何枚か敷いてその上に布団を敷く。だが、それが 今度は柔らかすぎて、俺も和都さんも 眠れなくなってしまったのだ、 色々考えた挙げ句、敷布団の上に潰した ダンボールを敷いてその上に寝たらぐっすりと 寝られたのだった。 「俺たちふたり事務所内ホームレスだね」と 和都さんと笑った。 ある日、和都さんが 「あの、河川敷のホームレス達は今どうして いるのかね、しゃーろっくいつか仕事の合間に 彼らのところに土産でも持って行ってみませんか?」 と言って来た。 「そうだね、行って見ようか俺達がホームレス だった頃色々世話焼いてくれたもんな、 親父さん達に土産持って明日にでも行ってみましょうか!和都さん」 *****************************
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