ヒント 4

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ヒント 4

 シャツをはだけてキャミソールの裾をつかんでパタパタやると、ツルリとフリスクが滑り落ちてくる。  カショカショと振ってから、二粒だけ取り出して舌に押し付けるようにして置いた。  ー ピリピリしない、刺激的じゃない、私の汗腺が皮膚を突き破らない。  ナニコレ、美味しくない。  つまんない。  痛くないもので糖分を摂取するだなんて。  そんなのはお断り!!  太るなら好きなものを食べて太りたいの私は。 「からいやつがいいよ~。これ、甘いやつだよね?いらない、捨てる、キライ」 「機嫌悪いな、ミサ。やっさんにもフラれたの?」 「じゃんじゃんじゃーん!蹴るぞ!」  爛れ果てた幾つもの恋のそれぞれを、きちんとしっかりスケジュール通りマメにこなす年齢不詳の色ボケ店主は、数十分前にここへやって来た私に店番を任せると、鼻歌交じりに身だしなみを整えて、E子とのランチへ出かけて行った。  ん?G子だったっけ?  いい、いい、B子もF子もS子もG子も、みんなきっとやっさんに愛されてるんだから。  それに、その店主、やっさんは、もれなく当然のように私のことも愛してる。
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