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理解不能 3
そうだ、次に合ったら、祐輔に聞いてみたいことがあったんだ。
他に教えを請えるような知り合いがいないので、下手に出るのはなんとなく嫌だったけれど、ちょっと可愛い子ぶってシナを作ってみせる。
「ねえ、祐輔、ちょっと教えて?古着屋さんで売ってるものは、誰かが使ってたお古でしょ。なのに、どうして新品のお洋服やバッグよりも高いの?どうして、やっさんはこれが大好きなの。だって、この革のジャケット、しわくちゃでヨレヨレだよー?」
「…説明面倒くせえよ。やっさんに聞けよ。すっげえ語ってくれっからさ」
「聞けないよ。あなたの大好きなもののこと、ちっとも理解出来ないです、良さがわからないです、って言ってるのと同じじゃん」
「本人のいぬ間に、めちゃくちゃ失礼爆発してんな」
そう、そうなの。いないの。
店主がDIYでこしらえた、木箱が三段重ねられただけのレジ、…いや、それだけならATフィールドはこんな全開には展開してない、うん。正しくは、ザカザカと釘が四方八方から飛び出している、危険極まりないレジ台には、あるべきヤマアラシ製造機の姿はない。
じゃあ、どこに?どこって聞いた?
どこってさあ。
ちくしょう!
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