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俺はシルバーブレッタを惜しんでいた。ヴァンパイアを倒したあの感触。世界の光と陰がひっくり返ったような感覚。堪らなかった…。「クォン!クォン!出て来いっ!あっははっ!」俺は高らかに…いや、普通に笑っていた。クォンのやつをまた撃ちたいんだ。シルバーブレッタを質に流さずにいる俺は余りにみみっちくて、貧相に違いない。「やぁ…レフィルだね。私は宮浜空輝だ。君が譲った夜霧で私は斬殺されたが、国が認めない。私はそのシルバーブレッタで撃ち抜かれて死ぬのだと…。」飛んで火に入る夏の虫か。宮浜空輝が俺の意識に擦り込まれた。最悪だった。どんな親切だと言うんだ。飛んで火に入る夏の虫は呆けた俺の口に飛び込んで来たのだ。
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