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隙き在らば、討て。と言うのが覚悟だろう。俺は背後に立たれ、情けを掛けられたのだと思っているのだ。己を偽るには少々早過ぎるのだ。キトーと名乗るこの男は妖精と言う。男の妖精と言うと女学校の男性教師と言う感じか?憧憬か同情か時間が要る。「…宮浜空輝には夜霧は通用しなかったのだな。なるほど…俺を守ってくれたんだな。」振り返り、俺は素直に夜霧をキトーから受け取ろうと思ったが、キトーは居らず夜霧が置かれていた。「ドラキュラピストルは手元にあるしな。」俺は既に生き字引きとして、報復か旗揚げの的であるんだ。悔いはなかった。「あっははっ!」俺は腹から笑んでいた。そしてドラキュラピストルを空に向け放っていた。
-完-
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