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那・由・蛇 − NAYUTA −
「‥‥‥オイッ、逃げろ!!」
修二の一声で、散り散りバラバラに逃げ惑う拓磨と未季、そして、修二。
「チョット待ちなさぁ〜い!‥‥‥待てって言ってんでしょ?」
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。。。
ラーメン屋の屋台車から少し離れた場所にある大きな岩の上に修二達を座らせて、那由蛇は話を聞いていた。
「‥‥‥アンタ達の気持ち、分からなくは無いわよ。‥‥でもネェ、どんな理由があったって、ヒト様のモノを勝手に奪っても良いと思ってる訳?」
眉間に皺を寄せて、無表情のままで修二達を睨み付けている那由蛇。しかし、修二は、怖いモノ知らずにも、何かを言い返そうとするのであった。
「‥‥‥だったら、聞くけどさぁ!」
「‥‥‥‥お黙りィィ!!!」
「‥‥‥‥‥‥‥‥‥!!」
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。。。
唐突に、那由蛇は、まるで目の前の蛙をひと呑みにするかの様な迫力で、修二・拓磨・未季の3人に呟いて見せた。
「‥‥‥アンタ達さぁ!‥‥悔しかったら、人様のお金なんか奪って見せないで、ジャムパンひとつくらい、盗んで見なさいよ?」
「‥‥‥‥‥‥‥!?」
その時、那由蛇は、しんみりとした面持ちで3人に話し始めた。
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