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陽の光も西の空に傾いた頃。夕焼け空を眺めながら、那由蛇は、まるで雲の上の彼方の何者かに感謝するかの様に、修二達に話をしているのであった。
「‥‥‥ホント、今日はアンタ達が一緒にいてくれて、助かったワァ〜!何か、御礼をしなくっちゃネェ。。。」
「ホントだよ!‥‥‥俺なんて、忙しすぎて死ぬかと思ったしぃ。」
まるで、愚痴を溢すかの様に答える修二に対して、言い返そうとする那由蛇。
「何、言ってんのよ!‥‥‥アンタが一番仕事して無かったくせに、良く言うわヨォ。」
「‥‥‥だって、オレ、ラーメンなんて好きじゃ無いし。興味無いしィ!」
「アッ、そう。‥‥‥じゃあ、修二君は、何に興味があるのかしらネェ?‥‥まだ、そんな年には見えないけど、ネェ。。。」
‥‥‥まるで、修二を冷やかすかの様な口調で呟きながら、那由蛇は、ふと未季の横顔に視線を向けた。ふと、思い出したかの様に、那由蛇は、修二達に告げた。
「‥‥‥アッ、そうだ!‥‥‥アンタ達、お腹空いて無い?‥‥‥今、用意して来るからチョット待っててぇ!」
思わず、修二の顔色が変わる。
「‥‥‥いよいよ、今日の分の俺達の御駄賃だよナァ!‥‥いくら貰えるのかな?」
ところが、那由蛇が屋台車の向こう側へと姿を隠してから暫くして、その両腕に抱えてやって来たモノとは!
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