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修二は、‥‥‥答えた。
「‥‥‥エェェッ!?‥‥‥俺達が死ぬ気で手に入れたお金だゾ!なのに、どうして、あんなクソババアにくれてやんなきゃならないんだヨォ?」
その様な修二の豹変した言動を制止するかの様に、未季が、ふたりに話す。
「‥‥‥ワタシは、別に、あのオバさんに渡してもいいな!‥‥‥あの後、那由蛇さん、ワタシには内緒でこんなモノくれたし。だから、ワタシも、あのオバさんが困ってるんなら、別に構わないけど。ワタシはひとり、だけど独りぼっちじゃないから。ワタシには修ちゃんとタッくんがいてくれてるから。」
そう言って、未季が、自らの懐から取り出したのは、‥‥‥紙パックに入った牛乳なのであった。
那由蛇が残した、未季への戯れ言。
『‥‥‥今の内から飲んどかないと、将来、子供が生まれた時、オッパイ出なくなっちゃうわよぉ!?』
‥‥‥‥‥‥‥‥‥。。。
仄かな笑みを浮かべて、未季は、その紙パックに入った牛乳をひと口、コクリッと口を付けた後、そのパックを修二に手渡した。思わず、修二と拓磨は顔を見合わせる。修二は、その紙パックを拓磨の目前に突き出した!
「‥‥‥分かった!‥‥‥分かりました。とっととくれてやりゃイイじゃん。でも、でもさぁ〜?‥‥‥いくら入ってるのか、中のモノを拝んでみようぜ!?」
修二たちは、恐る恐る、那由蛇から手渡された茶封筒の中を、こっそりと覗き込んで見たのだけれど、その中には、‥‥‥中には何も入っていなかった!
思わず、又もや修二の空腹感に苛まれたかの様な腹の虫が『ムギュウゥゥ〜!』と辺り一面に響き渡った。。。
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