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虹の架け橋
外は土砂降りの雨であった。季節は春。もう直ぐ3月を過ぎようとしているにも関わらず朝になると霜柱が掛かる程の寒さの中での豪雨の中では、息も凍える程の寒さを感じる。修二達は、互いに寄り添いながら、難を凌いでいるのであった。
彦左衛門は、雨の中でも、休みを取る事を知らなかった。体中を水浸しにしながらも、鍬を手に取り、泥塗れの土砂を耕し続けているのであった。その様な彼の姿に心を動かされたのだろうか、修二が、彦左衛門にそっと声を掛けた。
「‥‥‥少しは、休みなよ。」
彦左衛門は答えた。
「‥‥‥誰もが安心して眠れる寝床が作れるまではオイラは休めねえよ!‥‥‥休みたい奴は休め。オイラまで休んじまうと、誰もが何もしなくなっちまうガナ。それだけはならねえからよぉ。。。」
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