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「落ち着け、だいじょぶだから。アズ。」
「はぁ!?黙る訳ないだろ!」
コイツはアズ。…普段は俺の[影]にひそんでんだ。なんか、前戦闘で殺した魔物に両親殺されちゃったっぽくて。秘密で引き取った子なんだ。でそっから懐かれてずっと一緒にいるんだけど。
「なんだコイツ。なに歯向かってんだ?おりゃ勇者だぞ?」
「あ?勇者だかなんだか知らんけど。アマに暴言言うやつは消すのが私のモットーなんだ。」
「やんのか?お前弱そうだけどな。」
あーあーやってんなぁ。
「ふぅん。弱そうで悪いな。でも勇者サマよりは強いぞ?」
まあそうだよな。
「ついでにだが、本気を出したアマは私より強いぞ」
「…何を言っているのかな。嘘も大概にしろ!コイツが、!この役立たずが!俺より!勇者より!強い訳ねぇだr」
「黙れ。」
うわすごい殺気。重い空気。あーあーやっちゃったなぁ。アズ…出てくんなって言ったんだけど。
「ほらさっさと出ていってくれ。申請は自分でやってくれよな。」
あーあ昔はこんな横暴じゃなかったのになあ。もっと気配りができて、優しくて。俺らさ…昔っから、知り合いなんだよ。俺たち腐れ縁だけど幼馴染なんだよ。
「はーい。わかりました〜。ではご指示通り抜けさせていただきまーす。」
「ちょ、アマ!それで良いのか?」
「うん。別にいっかな。」
なんでアズそんなに焦ってるんだ?あー今日からフリーの冒険者だよ俺!
やったぁあ!自由にクエスト受けられるし、報酬はちゃんともらえるし!いいことしかなくない?
「そうか………。まあアマがいいと言うなら。」
「んじゃさよなら!」
グッバイブラックパーティ!
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