1,グッバイブラックパーティ!

4/5
前へ
/11ページ
次へ
「落ち着け、だいじょぶだから。アズ。」 「はぁ!?黙る訳ないだろ!」 コイツはアズ。…普段は俺の[影]にひそんでんだ。なんか、前戦闘で殺した魔物に両親殺されちゃったっぽくて。秘密で引き取った子なんだ。でそっから懐かれてずっと一緒にいるんだけど。 「なんだコイツ。なに歯向かってんだ?おりゃ勇者だぞ?」 「あ?勇者だかなんだか知らんけど。アマに暴言言うやつは消すのが私のモットーなんだ。」 「やんのか?お前弱そうだけどな。」 あーあーやってんなぁ。 「ふぅん。弱そうで悪いな。でも勇者サマよりは強いぞ?」 まあそうだよな。 「ついでにだが、本気を出したアマは私より強いぞ」 「…何を言っているのかな。嘘も大概にしろ!コイツが、!この役立たずが!俺より!勇者より!強い訳ねぇだr」 「黙れ。」 うわすごい殺気。重い空気。あーあーやっちゃったなぁ。アズ…出てくんなって言ったんだけど。 「ほらさっさと出ていってくれ。申請は自分でやってくれよな。」 あーあ昔はこんな横暴じゃなかったのになあ。もっと気配りができて、優しくて。俺らさ…昔っから、知り合いなんだよ。俺たち腐れ縁だけど幼馴染なんだよ。 「はーい。わかりました〜。ではご指示通り抜けさせていただきまーす。」 「ちょ、アマ!それで良いのか?」 「うん。別にいっかな。」 なんでアズそんなに焦ってるんだ?あー今日からフリーの冒険者だよ俺! やったぁあ!自由にクエスト受けられるし、報酬はちゃんともらえるし!いいことしかなくない? 「そうか………。まあアマがいいと言うなら。」 「んじゃさよなら!」 グッバイブラックパーティ!
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加